『CAMPUS』
あれから四ヶ月が過ぎた。
アキトが突然の交通事故で亡くなったと聞いたときは涙が止まらなくて一晩中、自分の部屋に閉じこもって泣いていた。
次の日、私はアキトと同じクラスで学級委員だったこともあって代表で通夜に行った。
あまり人は来てなかった。アキトの遺影と彼が描いた絵が寂しく飾られていた。
彼と私は同じ美術部員だった。彼はいつもデッサンノートを広げては何も描いていなかった。「私をモデルにしてでも何か描いたら?」と一度冗談で言ったことがあったけど彼は外を見たままだった。
授業が終わって放課後は校門が閉まるまで彼はいつもそうだった。そして「帰る時間だよ。」と言って門まで一緒に帰った。話すことはそれ以外なかった。
そんな彼が一度だけ描いた絵。春にサクラが満開の時、急にキャンバスを持ち出して一心に描いていた。それが今、彼の遺影の横にある絵だった。
私はアキトとあまり話さなかったことを後悔した。私は彼が死んだと聞いたとき初めて彼が好きだったことに気付いた。私がいくら泣いても彼は戻ってこなかった。
私は、彼を描き続けたデッサンノートを机の奥にしまった。
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