『GREEN WATER』

著/水池 亘

 緑のように見える海はそう見えるだけで実際は透明なのだけれど、奥の奥には本当に緑色の水が存在していて、生き物たちの生命を吸い取ってしまう。
 ずっとそう思っていた。
 今ゆっくりと落下してゆく体に心地よい抵抗力を感じながら、自分の思い違いをはっきりと認識する。
 向こうでは男性が大の字に伸びている。隣の彼女が気持ちよさそうに目を閉じる。
 僕の体が緑に染まってゆく。
 ああ、生きている。
 生きているんだ。


『捕食』199文字

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