◆ 休刊記念巻末座談会 ◆
■開幕
秋山 お待たせいたしました。これよりオンライン文芸マガジン『回廊』第15号の巻末座談会を開催します。泣いても笑っても今回で休刊号です。もしかしたら最後になるかもしれませんが、今しばらくそういうことは忘れて、全力で、楽しみましょう。編集長の秋山真琴です。よろしくお願いします。
イサイ 連載小説「歓喜の魔王(最終回)」を書きました、六門イサイです。後、一応、副編集長(その一)をやっております。回廊じゃ、古株な方かな?
キセン 特集小説の「隅田川、」と超短編を二本。後、秋山さんと対談した橋本です。違ったキセンです。創刊号から参加しているイサイさんは、古株どころか最古参だと思います!
蒼桐 「荒野の幽霊とドロップヘッド」を書いた蒼桐大紀です。座談会には何度か参加してますが、今回が初寄稿です。
古井 古井/物言う株主。株主?/新です。
男爵 読切小説の「Bind of Void」を書きました、男爵です。
星見 短編の枠を大幅に超えた読切を書いたジョン・レノンです。嘘です。星見月夜です。よろしくどうぞ。
イサイ 星見さんは長編になるほど感動大作になるんだぜ。
踝 プロットの名手ですから。
星見 短編が苦手なのは、GAIA時代から進歩してなかったり。
踝 踝・コラムニスト・祐吾です。「積読にいたる病」書いてます。
芹沢 連載で「陽炎の夏」書きました。芹沢藤尾です。誤植王と呼ばれております。
雨街 何かを載せようと足掻いて胃痛とレッドポインツ(赤点)のために恐怖と戦い海の底から空の穴まで、結局書けなかった雨街愁介です。
那須 台湾人です! セーラームーンが大好きの為、小学生の時から日本語学びました、今は半分腐女子(?)の那須花花ですーよろしくニョー。
恵久地 特集小説で「神色師」を書いた恵久地健一です。ご挨拶が遅れた方、よろしくどうぞ。
Scarlet 中表紙と、遥彼方さんの「謡東の夜」に絵を描かせて頂きましたScarlet.D.Tと申します。
■第一幕「歓喜の魔王」
秋山 今回の座談会では全作について言及するのではなく、自作について語ったり、他のひとの意見を伺いたいひとの作品を取り上げるかたちで進行したいと思います。作品が決まりましたら、秋山がまずショートインタビューを試みますので、その間に他の方は該当作品を一読してみてください。ある程度、時間が経ったところでショートインタビューを切り上げ、読者の意見を伺いたいと思います。それでは、早速ですが「我こそは!」と思う方、挙手をお願いします。
イサイ はい!
秋山 威勢がいいですね。小学校の先生になった気分です。
男爵 おもしろくなりそうですね(笑)
秋山 六門イサイさんの作品は、連載小説の「歓喜の魔王」ですね。約一年間に渡る連載、お疲れ様でした。敷いていた伏線をある程度、回収して、きれいに連載を終えることに成功したように思います。
イサイ ありがとうございます。
秋山 今回の連載を始めた動機はなんでしょう?
イサイ そうですね。最初の一話は、読み切りのはずなのでした。それを編集長から「連載でやらない?」と言われたのですが、あの話は長編物のスピンアウトとして書いたもので。元から長編に仕立て直す予定がありました。あ、ならそのまま回廊で書かせてもらおうな、と。ちょうどよいお話だったので、ありがたく乗せていただいた次第。その後いろいろ阿鼻狂喜しましたが。
秋山 そう言えば、連載にしませんかと振ったのは自分でしたね。一個の読み切り短編としてまとまっていながら、同時に壮大な大作の序章に過ぎないと言わんばかりの世界観の奥行きの深さに「連載にしたら面白くなりそうだな」と思ったのでした。第一話を執筆した時点で、その後の展開なども考えられていましたか?
イサイ ええ、そりゃもう。だいたい三話分くらいまでは考えてました。四話も半分くらいまでなら。
秋山 今号に掲載させていただいた最終話ですが、シリーズ完結編というより、第一部完というイメージを覚えましたが、今後、続きを書いたりする予定はあるのでしょうか?
イサイ そうですねー、文庫本で三冊やれるくらいの構想は大雑把にあるんで。今回の最終回では、今現在片づけなくちゃいけないもの全部回収した形ですね。
秋山 たしか第五話までで、400枚強でしたっけ。と言うことは、この後に、いまの二倍の分量が待ち受けているわけですね(笑)
イサイ ははは、書けなくはないでしょうねえ。それに最終回までの分量だけでも元々は500枚ぐらいになると予想していたのを、435枚に切り詰めたのです。少なくしたから、没ネタが背後に埋まっています。ぞろぞろって。
秋山 ぞろぞろ、ですか(笑)執筆の最中、困難に感じたことなどありませんか?
イサイ 基本的に自分との戦いが大でしたね。確か三話か四話ごろのころに、精神的に落ち込んだ時期が軽く続いて。それを引きずったのか。五話は書くのやめておこうかなと考えたりしてました。こう、自分の作品が気持ち悪く見えたっていうかね。もう見るんじゃねえ! みたいな。それでも、まあ。でまあ、冷静に読み返せるようになると、やっぱこの作品が好きなわけで。で、ちゃんと終わらせて、そんでもっと人から感想欲しいって欲望がたぎるのですよ。それが原動力になって、最後まで書けました。つまりエゴまみれなのさっ。
秋山 なるほど、それは辛かったかもしれませんが、書き終えることが出来て幸いでしたね。それでは、内容についてお伺いしたいと思います。この作品では、少女・衣奈の精神に憑依している(という表現が的確かどうかは議論の余地があるでしょうが)魔王を語り手としていますね。これは変則的な一人称、もしくは二人称とも取れる形態ですが、どうしてこのような特異な人称を選んだのでしょう?
イサイ 昔のことなんでやや記憶が曖昧になっていますね。ただ、どっかで二人称の小説を見かけて、「面白いな」と思ったのがきっかけだと思います。まあ慣れないものではありますが、そのころちょうど魔王の構想がありまして。二人称なら、他人に憑依している存在の視点が書きやすいのではないかと思って、それで「これだ!」と閃き、決定した次第でございます。たしか。
秋山 そういう経緯があったのですが、他の方はどう思われましたか?
雫 俺様はその形態を大絶賛しております。魔王様語り、超便利!
雨街 魔王様語りは登場人物に対する二重の批評になりますしね。
蒼桐 ええー、そういうものがあるんですかー。自分は二人称小説ほど書いていても読んでいてもいらつく物はなかったのですが。ちなみに、魔王は未読です。
秋山 ちょろっとでいいですから、読みましょうよ(笑)
雫 よし、俺様が魔王の概略を説明してやろう。ジョジョ×ゾンビ屋、ところによりナチ魔術が降るでしょう。以上ッ!
星見 イサイさんは以前から、設定構築と構成能力は抜きん出ていたので、後でまとめて読むのが楽しみです。
イサイ 構成がいいのかどうかは自分ではよく分かりませんが、設定マニアでしたしね(笑)
星見 以前は設定能力の高さに引っ張られて、やりたいことが出来てないような気がしたけれど、最近はそんなこともなく。羨ましい。
イサイ ありがとうございます。なんか感動する褒められ方だ。
星見 意外と付き合い古いからなあ(笑)
蒼桐 いまちょろちょろ読んでますが、思っていたより拒否反応はないです。むしろ結構面白いかなと思い始めています。ただ、いきなり最終話読んでいるので状況が把握しにくいですが(笑)
雫 そこは第一話から読まないと(笑)
踝 やっぱり二人称小説は新鮮ですよ。ここまで操れるのは素晴らしすぎる。
雨街 個人的には『バルタザールの遍歴』を思い出したりして。設定とか。
秋山 佐藤亜紀ですね。また渋い作品を思い出しましたね(笑)
雨街 あれは双子が一人の体に、でしたけど、これは例えば、アクションや不要な場面省略に効果的に使われている気がします。
イサイ うわあ、『バルタザール』って検索して調べてみたらナチスまで出てら……まいったなあ(カスパールはいるのかしら)
雨街 います。冒頭から。死んじゃってますが。
芹沢 真面目な話、二人称の小説って珍しいですよね。一人称より「聞いている」感じがするので、個人的には結構好きです。設定とかも。
蒼桐 二人称小説は書かないといけなくなったことがあって、いらついたあげく無人称小説にしちゃった事があります。イサイさんの魔王みたいに、二人称の主格に味付けができれば話は別だったのですが。
イサイ 無人称……つまり私とか彼とかが一切出ない小説ですか?
蒼桐 一切出ません。三人称の小説から主語を取った感じです。
イサイ 日本語って主語なくても会話が成立するから便利ですな。英語とか必ず主語いるし。
蒼桐 そうですね。それに気づいたとき、 あ、いいや主語取っちゃえって(笑)
雨街 同感です、というかそれが本来の小説のあり方であって、人称に固執するほうが不気味だと最近は思っています。
イサイ 魔王の二人称文体は地の分で突っ込みやフォローが出来て、かなり書きやすいんですよ。
星見 なんか、皆さん色々と難しいこと考えて書いてるんだな~と、尊敬。
秋山 無人称小説と言えば、今回の雷太郎さんの作品も、主語を伏字にしてしまうという、なかなか実験的な手法を使っていましたね。
イサイ ああ、あの■ですか。俺は、複数形の人称で小説書いてみたいなあ。
キセン 誰かが書いた、某エゴイマの最終話とかね!
雫 ノベルゲームとかだとありそうだけどな。
星見 凄い。何か小説論の講義聞いてるみたいになってる。
秋山 やはり皆さん、人称に視点が向くようですね。では、ここで担当編集として一年間つきあったエグチさんからお言葉をいただきたく思います。
恵久地 イサイさんについは、元々これぐらいは書けるだろうという見込みはあったので、その芽が出たかなあというところです。
秋山 エグチさんの編集も、なかなか堂に入ったものでしたね。改稿前と後とを読み比べると、段違いに読みやすくなっていることも何度かありました。では、PDF部門長の古井さん。「歓喜の魔王」はルナティックな難易度を誇っていたようですが(ルビ的な意味で)、そういった観点からはいかがですか?
古井 そうですね、独文にルビを振る方法は幾つかあるのですがキセンが使った方法が、非常に面倒くさかったのをよく覚えています。
キセン どうもすいません。
踝 キセンさんってどんな方法使ったんですっけ。
古井 空白にルビを振るという状況を想定していない我らがAdobeにも問題があると思いますが、あの手はねーよ、と。キセンはコツコツとルビを単語に振っていって、それをルビの位置調整で全部弄っていくという方法を採っていました。
踝 それはめどい。どれくらいめどいのか実は良く分かってないけど(笑)
秋山 最後に、イサイさんの方で、読者に聞いてみたいことはありますか?
イサイ えー。ぶっちゃけ魔王って中二じゃないすかね。…………まあつまり! 要は魔王は面白いか面白くないか!
秋山 出た中二! キセンくんが語り始めるフラグ!
キセン 語らないよ! そんなキャラじゃない!
イサイ 魔王なんてあれですよ、美少女が男と女装ショタはべらす伝奇アクションですよ。
踝 中二病=面白くないは違いますよー……自信ないけど。
雫 難解な設定→よく分からない≠カッコイイ! に変換する絶妙の筆致!
芹沢 なんや分からんが、その気概や好し!
雫 もっと胸を張って言え! 歓喜の魔王は面白い! 面白いから賞も取れる! 金になる!
蒼桐 ワンシーンに詰め込まれている情報量が多いので、それを制限できれば素直に楽しめると思います。
踝 今思い出した! 中二病の魔王の下僕こと、からうささんがいない!
烏兎 (入室)こんばんは、中二病の魔王の下僕の、からすとうさぎです。
踝 まさかこのタイミングで本当に来て下さるとは……(笑)
秋山 (なんという空気を読める下僕……そこに痺れる憧れるぅ!)
よあけ (入室)こんばんは。回廊の丁稚こと、よあけです。
雫 帰れよリア充(笑)
秋山 (そして空気を読めないよすけ……死ねばいいのに!)
芹沢 なんという、よすけ(笑)
雨街 よあけ氏ねってやつですけ?
踝 そうそう。Nice yosuke.
雨街 ちなみに今日友人はカラオケで「未来予想図Ⅱ」を歌い、ア・イ・シ・テ・ルをマ・コ・ト・シ・ネと歌っておられました。
秋山 友人ひでぇ(笑)
雫 ヨ・ス・ケ・シ・ネ……か。
イサイ みんなよあけさんに冷たい(笑)
よあけ すごい対応をうけた!
■第二幕「隅田川、」
秋山 それでは次の作品に参りましょう。どなたか挙手をお願いします。
キセン じゃあ、なんとなく生きていて申し訳ないので俺が。
秋山 素敵な理由ですね。それでは、次はキセンさんの「隅田川、」について。
イサイ ほほう。きましたね。
秋山 それでは、まずはこの作品のテーマ、もしくはキセンさんの最も主張したいものが何であるか、についてお伺いしたいと思います。
キセン 「日本一短い紀行小説」と「休刊号なんだから前向きで現実的な小説を書こう!」です。
(一同絶句)
秋山 え、前向き……? え、前向き……?
星見 何故二回言うか(笑)
秋山 大事なことなので二度、言いました。この作品……前向きですかね?
雫 キセンちゃん、精神的方向音痴説浮上。
踝 あれ前向きっつーよりムーンウォークなんですが。
市川 前向きな後ろ向き。
芹沢 全力の後ろ向き。
イサイ 後ろへ向かって全力で。
男爵 戦略的後退というやつでしょうか(笑)
雫 よくないドラッグを極めて、ダウナーになった患者の前向き姿勢って感じなんだぜ!
蒼桐 後ろ向きで非現実的な……現実感のない小説に思えました。現実を精緻に描写しているからこそ、非現実感が浮かんでくる感じですかね。
キセン 僕は本気で前向き、かつふんだんに自己を投影した小説を書いたつもりだったんですよ! そしたら! よあけさんが! 卑怯とか言って! でも僕は気付いたんです! それでいいんだって! なぜなら僕は卑怯だから!
よあけ 卑怯とか言ってないですよ。
キセン ファック成長! ファック就活! ファックエントリーシート! ファック明日の面接!
雫 でたー! キセンさんのファッキンガム隅田川だー!
秋山 よし。このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。
星見 キセンさん愛されてるなあ(笑)
秋山 (なし崩し的にインタビューが終わり、感想モードに入ってしまった……。キセンくん愛されすぎだろう)
よあけ あと、僕は「隅田川、」は現実感ありまくりな小説だと思います。リアリティありましたよ。でも、問題が解決してないじゃん、学校行こうぜ、と思いました。
踝 現実を投げっぱなしのジャーマンスープレックスする小説がキセンさんの持ち味だと思ってたんだけど。
よあけ 自分の身近な問題だから、投げっぱなしされると納得いかないという感じです。
キセン いや、これは結局願望小説なんで。学校行きたくなかったなーっていう。だから行かなかった時点で問題解決です。
よあけ 最初の願望がかなえられなかったから、別の願望をでっちあげた、という風に思えたから、願望小説だとしてもあんまり好きになれないよー。
キセン 学校行きたくないんだけど、結局毎日行ってたんですよ。なんか。その妙な使命感から吹っ切れるのを書きたかったというか。
よあけ でも、「学校行きたくない」って感情はリアルだったのに、「使命感から吹っ切れる」部分の過程はリアルじゃなかった気がするよ。現実には、あんな理由じゃ吹っ切れなくない?
キセン いや、僕は案外あんなもんだと思いますよ。
雨街 話を戻しまして。確かに現実感は凄まじいですね……ルートの選択や描写するものの事物が的確な気がします。
蒼桐 いや、その界隈良く知らないしー。主人公と同期できなければ、現実観ゼロですよ。
踝 僕はその界隈を全く知りませんが、僕は結構感情移入出来ましたよ。
イサイ 何を考えているのか分からない部分はありましたね。
雨街 感情移入……感情移入って本当にあるのかよく分からないですが……。
蒼桐 そこら辺は個人差になっちゃうんですかねえ。
イサイ 感情移入=キャラへの愛着でもOK!
星見 万人に等しく受け入れられる物語は存在しないしー。
踝 こう言ってしまうとアレだけれど、引きこもりの思考だよね……だから分かっちゃうのかもしれない。結構2ちゃんまとめサイトとか見てると引きこもりの体験談とか載ってるからかも知れません、その辺分かっちゃうのは。
雨街 引きこもりの思考というのは、たぶん、小説内でその意味が的確であれば理解できるものじゃないかと。
キセン 正直身近な問題だから納得できないとか言われても、なぜ身近だから納得できないのかわからないとしか。同じなのに。
恵久地 ところで「隅田川、」とタイトルに読点が組み込まれているのは、どうしてですか?
キセン 藤岡弘、と同じです。
踝 つまり「未だ完成ならず」……未完、ということ?
雫 まさか作品の根底にそんな武士道精神が組み込まれていようとは……隅田川とシグルイが=で結ばさった瞬間である。
星見 お美事!
秋山 何を言っているのか意味が分からないので、みwikiさんに藤岡弘が芸名に「、」をつけるまでの経緯を聞いてきましたよ。「『昔の武将は一度「、」を打って決意した。周囲に流されることなく立ち止まり自分を見つめる』という覚悟と『「我未だ完成せず」との意味を込めて』改名に踏み切った。」そして「一方で『、』にはてんでダメな男という意味もかけられているという」だそうですね。さすがみwikiさん。秋山も今日から、秋山真琴、と名乗ろうと思います。よろしくお願いします。
雫 まあ暇人はどうせ三日経たずに飽きるけどな。
星見 秋山?真琴かあ。
雫 。秋山真琴。
芹沢 秋山、真琴。
踝 秋、山、真、琴?
秋山 自分はいいよ! キセンくんをいじろうぜ! 仕方がない、ここで強引に話題を転換! 今回の扉絵は、秋山が手掛けましたが、キセンさん、いかがでした?
キセン いいんじゃないかなー、と思いました。
秋山 そうですか。ありがとうございました。
踝 写真家キセン×デザイナー秋山。見事なコラボ。
■第三幕「陽炎の夏」
芹沢 んじゃ、挙手。
秋山 え、その手は?
芹沢 いや、そろそろ次の作品に移るんだろ。
秋山 移るけれど先走りすぎな気がする一方、絶妙に空気を読んでいるような気も。まあ、いいか。それでは、三作目は芹沢藤尾による連載小説「陽炎の夏」にしましょう。
踝 これまた完結作ですな。創刊号から足かけ四年、堂々完結。
秋山 第一回が掲載されたのは、四年前の創刊号ですからね。長かったですね。
芹沢 ですねぇ。創刊号からだから、なげぇな。
雫 いやー、それにしても長い夏だったなぁ。
イサイ 陽炎は連載では最古参じゃないですかね。
星見 すごいなあ……。
イサイ なんか休載とかはさんだ覚えが……。
秋山 そうですね。受験などの都合で休載を挟み、その他諸々の理由で何度も休載し。なんにせよ。完結おめでとうございます。お疲れ様でした。
芹沢 ありがとうございます。もう校正班の皆様には足向けて寝れないわ。どっち向けりゃいいのか知らんけど。
秋山 それではショートインタビューに入ります。足掛け四年という長い連載でしたが、当初からこの結末は予定されていたのでしょうか?
芹沢 「回想を織り交ぜた試合」を最終回にしようとは思っていました。理想を言えば、「最終回だけで短編としても読めるもの」でしたが。
秋山 勝敗の行方は、いかがですか?
芹沢 八割がた、原稿どおりです。ただ、感情移入してそれを逆にしないかが問題でした。
秋山 なるほど。自分はあの結果を逆に考えていたので、あの結末には驚きました。驚いて次いで、少し……いや、かなり、かな。胸を打たれました。素晴らしい結末ですね。
芹沢 ありがとう。言われた時めっさ嬉しかったわ。最終回ということもあって、出来る限り頑張らせてもらいました。
秋山 それにしても完成度の高い青春小説ですね。野球物としても読めますし。せっかくなので、よろしければ、芹沢さんの青春観を教えてください。
芹沢 バカ、ですかね。良くも悪くも。
秋山 一言できれいにまとめましたね(笑)
芹沢 賢しくはやりきれない、みたいな。
秋山 では、少し早いですが、読者のご意見も伺ってみましょう。ちなみに、ここは『回廊』における青春小説の旗手、星見さんの見解を是非に伺いたいところですね。
星見 俺っすか!?
秋山 もちろん。星見さんしかいませんよ! 青春と言えば星見さん!
雫 おお、星見さんは青春小説の旗手だったのか!
星見 軽快さと、青春時代独特のある種の陰鬱さを併せ持つ、良い物語だと思いますよ。
芹沢 陰鬱なのは、もうそれなしに書けないのでは、という不安が……。
星見 陰鬱さから目を逸らさずに、ちゃんと向き合って書けるのは、誇って良い才能かと。
雨街 最後の回想の繋ぎ方が凄い上手くてびっくりしました。
芹沢 ありがとうございます。あそこらへんは割と自然にいけたんで、書いてる側も楽しかったです。
古井 青春、なあ。砂塗れだったあの時代が、青春なんだろうか。
雨街 ほんとうの青春なんて血と汗とマイナスイメージの……わーん(逃)
踝 後ろ向き部隊としては眩しすぎるよね……結果論かも知れないが、本当の後ろ向き部隊はスポーツで昇華しないッ!(笑)
秋山 そうそう、同じ青春でも、病んでるよすけも少し語ればいいと思うよ。
よあけ ああいう青春はフィクションでしか知りませぬ。だから逆に、素直に楽しめました。いい具合にハッタリの効いた展開が好みです。
秋山 なあ、雫。某リア充が、なんか言ってるけどどうっすぺよ。
雫 ※す。
秋山 えー。「陽炎の夏」に関しては、自分もわりと星見さんと同意見で。この世代特有の爽やかさと同時に、ある種の陰鬱さも見事に描けているように思いました。主人公が死にたがりであったり、暗い過去があったり。そういうのに最初は違和感を覚えたりもしたのですが。完結して振り返ってみると、確かに必要な要素でしたね。すべてがきれいに収まっているように思います。
恵久地 最初に負ける準優勝高校の青桐は、おお振りに出てくる桐青と関係あるんですか?
芹沢 いえ、むしろ身の回りの学校の名前を適当にまぜただけです。
恵久地 なるほど。
秋山 芹沢の高校名と大学名を足すと青桐になるのです(人生ネタバレ)
踝 ちょ(笑)
芹沢 ネタバレ宝庫な座談会だな、おい。
秋山 芹沢さんの方で読者に聞きたいことはありますか?
芹沢 う~ん。特にないです。楽しんでいただければ幸い。
蒼桐 決して爽やかではないけれど、暑苦しくもないところが良いですね。そのくせ、青春まっしぐらみたいな。
芹沢 よっし。狙い通りの方向に持っていけたようで満足満足。
雫 でもヒロインがウザイなぁ……。
星見 雫さんは、何か嫌なことでもあったのか?(笑)
■第四幕「荒野の幽霊とドロップヘッド」
秋山 (んー、時間的に後、扱える作品は二作ぐらいかな……?)
蒼桐 じゃあ、はい!
男爵 あ、よければ!
秋山 おお、いきなりふたりも! では、先にあおぎりさんの「荒野の幽霊とドロップヘッド」を、次に男爵さんの「Bind of Void」ということで。
蒼桐 実は最初作ったプロットと全然違う物になりました。
秋山 当初はどういったものを考えられていたんですか?
蒼桐 最初は、砂漠で遭難しているロボットと女の子がいて、主人公達が出会い、彼らを助けロボットの出身地に行って彼を修理する……ってな感じでした。でも基本的な流れは同じかな。構成的にはすごく似ているんですよ。主人公らが助ける側。
秋山 今のような物語に変えられたのは、どうしてですか?
蒼桐 えっと、プロットを早々につくって高いびきを書いていたら、編集長から様子伺いのメールが来て。
秋山 メール出しました(笑)
蒼桐 一時間で、今の作品のプロットを書きました。
秋山 あはは。そんなことがあったのですね。
蒼桐 今回のテーマが「旅」ということだったので、人との出会いを強調したくて、構成が変則になって今北産業で要約するのが難しくなるのを覚悟でこの形にしました。いわゆるライトノベルを目指して書いてみたので、今北産業じゃないとダメなんですね。
秋山 内容を端的に三行で言い表せるよう、分かりやすさと捉えやすさを重視した、ということですね。
蒼桐 そういうことです。かつ商材として利用でき、消費できる物として。やっすい話が書きたかったんですよ。
秋山 物語に関してですが、あおぎりさんの主張したい部分、特に読んでもらいたい部分はありますか?
蒼桐 彼女が彼女であることを知るシーンです。
秋山 なるほど、確かに、あれは奥深い場面でしたね。……あ、そうだ。個人的に聞きたかったんですが。主人公の名前がルーハじゃないですか。ちょっと、そこについて、詳しく。是非。
蒼桐 ああ、あれは『7文字でつながる連作超短編を書こう!』から来てますね。ルーハというのはフィリピンの言語で「雫」という意味があるんです。世界に対して、主人公達の存在は雫程度のものだ、みたいな意味を込めてあります。
秋山 ちょっと『ぼくらの』の「アンインストール」を思い出しました(笑)
蒼桐 で、今回の話を組んだときに、どうしてこの主人公達が旅をしているのか。どうしてそこにいるのかを辿らなければいけなくなって、結果的にこの設定で何本も書けるくらいにまでなりました。雫の動きを追ってく事で、世界の形が見えていく紀行小説みたいな。
秋山 なるほど。そういう紀行ですか。ところで、回廊では毎回、全作を読み込んで、最適の並びになるように掲載順を決めているのですが、今回は特集に関しては、添田さんの作品からあおぎりさんの作品まで、テーマや題材が共通しているものを並べてみました。したがって、巻頭から順々に読んでいくと、水が高いところから低いところへ流れるようになっているので、読みやすいはず。です(笑)
恵久地 今回の掲載作品は一人称で書かれたものが多数だったんですが、その中で三人称で書かれた蒼桐さんの作品は光ってたように感じます。
芹沢 短編的であり、続きを読みたくもなる終わり方になっているのは、やはり作者の中で続くストーリーがあるからなんでしょうか?
蒼桐 そうですね。それは確実にあると思います。
芹沢 なるほど。じゃあそこに登場人物が観測者として関わるのか、物語の核として関わるのか、それを思うのも読んだ後の楽しみですね。
男爵 なんだか『ザ・サード』を思い出しました。
蒼桐 『ザ・サード』とは懐かしい。そんな小説もありましたね! すっかり忘れてましたが、似てるかもしれません。
男爵 はい(笑)砂漠に少女という構図がいいですね。
雨街 スピーディでいいですね。流れるように。これはいい軽さ、です。ただ、気になったのは「オーガット」です。「すべての者の敵」というのは、……なかなか難しいような気が……。
蒼桐 オーガットがなぜそうなのかにも、ぜんぶ理由は作ってあるんです。それは世界の核心に触れていく事になるので、「すべての者の敵」というのはちょっと主観的な見方ですね。ただポイントなのは「者」であることです。
雨街 ああ、なんとなく了解しました。オーガット。『銀色の髪のアギト』みたいな(むしろ『ナウシカ』)もんですか?
蒼桐 すみません、アギトわかりません。
雫 アギトいうたら仮面ライダーじゃーい!
雨街 機械とか森の逆襲とか(ただ『アギト』は見なくてもいいかも……)
蒼桐 あ、そういうものではないです。いっそバグと言った方が正しいかも。
■第五幕「Bind of Void」
秋山 さて。それでは最後を飾るのは、男爵さんの「Bind of Void」です。こちらは第14号を発行し、次号で休刊すると発表した直後に「是非、最後に投稿したい」と送られてきた作品です。
男爵 あ、その節はどうも(笑)快く掲載の機会をくださったこと、感謝しております(笑)
秋山 来る者は拒まないが去る者は決して許さない! それが回廊クォリティ。……冗談はさておき、まずはこの作品を書かれた理由から伺わせてください。
男爵 そうですね、閉じてゆく世界というものを、人間の精神的な空想や着飾るということから、描いてみたかったんです。
秋山 自意識を精神の内側だけでなく、服飾の面からも描いたのは、確かに面白い着想だと思いました。
男爵 後もう一つ。ロリータちゃんと女装少年を描いてみたかった(笑)
雫 読んでみた。う、うめぇえええ!!
雨街 ムーンライダーズの『レディーボーイ・ベイビーボーイ』をなんとなく読んでいる内に思い出した。
蒼桐 桜庭一樹の『ゴージャス』を思い出した。
秋山 自分は、わりと嶽本野ばらに近しいものを覚えましたね。
男爵 コスプレする女の子なんかと会話をすると、自分が変わるっていうんですよね。そういう、嘘の自分が本物の物語になるというアイデアを考えました。
雫 ふふふ……きわどいショーツから零れ落ちそうな、けれど控えめな膨らみを、ヒールでこう、きゅむっとね。
星見 エロいねん(笑)
雨街 服部まゆみの某作品とか。……しかし危うく興奮しかけてしまった。
恵久地 特に耽美小説というのを意識されたわけではないんですね。
男爵 耽美もちょっとはいっていたかなっておもいます(笑)
雫 ここまでくるといっそお姉さんでなくてお兄さんでも良かったかもしれん。
恵久地 これまでの回廊に無いタイプで良いと思います。
雫 ぶっちゃけ、Now bokking…って勢いですよ!
男爵 え! そんなにえろかったですか……?ちょっと予想外の反応にびっくりしています。
蒼桐 うーん、もっと読みたい。この先が読みたい、って感じでした。
雫 俺様ときたら、脳内で絵を付けて再生するタイプのスタンド使いでありますからそういうのもお手の物!
雨街 まあ正直肉体の某箇所がうずきにけりなむで(笑)
芹沢 続きはWebで読めますか? ってくらいエロ上手い話でしたよ。
蒼桐 エロいというかなまめかしい。あと、甘い匂いがした。
秋山 そうですね、エロスと言うより、秘めやかな、毒の持つ甘美さは漂ってましたね。
恵久地 少女漫画的な世界は、男子から見ると艶かしいかもしれませんね。
星見 艶っぽい。
男爵 たしかに艶と可愛さ、あとシュールを大切にして書いていたように思えます。
雨街 叙述トリックですよね? これ。上手い。
男爵 叙述トリックとは、あの、どのようなことでしょうか。
秋山 女性だと思わせる記述をしておいて、実はそうではなかったというのが叙述トリックですよ。
雨街 そうです、フォローどうもです。
男爵 なるほど。一種のミスリードのことでしたか。
踝 男爵さんがエロこわい特集に参加していればっ……!
男爵 その特集、ちょっと興味ありました(笑)
秋山 あのときに送っていただければっ……!
男爵 みなさん、いろいろ好意的に読んでくださり、ありがとうございました!
秋山 では、夜も更けてきましたので、ここでひとまず終了ということで。お疲れ様でした。
一同 お疲れ様でした!
■幕間
秋山 ここからは、特にこれといったテーマはありません。回廊について回顧したり、回想したり、今後の回廊について想いを馳せたり。まあ、思い出があれば語っていただきたく、思います。
踝 「まだだ、まだ終わらんよ」とかそういうノリで。
雫 回廊か……思えば長かったな。
芹沢 書く場所を得られて幸運だった。
蒼桐 最初で最後になりましたが、寄稿できて良かったなあと。
男爵 私も最初で最後でしたが、皆さんと一緒に参加できただけで嬉しく思います。
雫 なあに、実はまだまだ終わらないのですよ。
秋山 むしろ今までは序章に過ぎん! 本番はこれからだZE☆
踝 はいはい。
雨街 結局短編は予告していたもう一本は没り、超短編ばかりになってしまいましたが……とても楽しかったです。編集を受ける、というのもなかなか得られない体験ですし。
星見 編集を受けたり校正してもらったりPDFにしてもらったり、凄いなーと思ってましたよ。
市川 当方は第11号、第13号、第15号だけでしたが楽しく書かせていただきました。
星見 書いたなあ……良く覚えてないけど。
秋山 星見さんは最多じゃないですかね、作品数。
星見 嘘!?
秋山 いや。キセンくんも多いかな。
星見 まあ、多いからどうってこともないけど。俺の場合は。
恵久地 星見さんは十作ぐらいあるんじゃないかな。
キセン 僕は「エゴイマ」×5、「眼鏡」、「DTOZ」、「LUNA」、「隅田川、」の九作ですね。あと「聞いて」。
踝 星見さんは第5号、第6号、第7号、第8号、第11号、第12号、第13号、第14号、第15号に参加しているので計九作ですね。
秋山 キセンさんに一作の差で負けてしまったのですね。じゃあ第四号の「聞いて、聞いて!」を黒歴史にしましょうか。そうしたら、ふたりとも九作ずつの掲載で、二大回廊作家ということで。
踝 ひでぇ(笑)
秋山 「聞いて、聞いて!」の黒歴史化がお嫌なら、今回の「隅田川、」を掲載しないという手も……。
踝 待てぃ!
星見 書いた話を端から忘れる癖、治さないとなあ……というか、俺の話はあんまりエンターテイメントしてないし、他の人らのが面白いと思うのですよ。
踝 純文学も青春も立派な小説ジャンルですよ。
芹沢 「陽炎の夏」×8に「ゴルフの楽しさ」を足せば、俺も九作だな。
恵久地 踝さんも、コラムと小説を全部合わせれば九作、か十作ぐらいじゃないかな。
秋山 秋山だって編集後記を小説ってことにすれば、二十作ぐらい書いてることになりますよ!
星見 一作品でも凄いのを書けたなら良かったんだけど。悔しいなあ。つか編集スタッフの負担が恐ろしい量だったと思いますよ。毎回。本当に凄い。
雫 よすけはなんだかんだで手を抜いてたっぽいけどな(笑)
恵久地 私は最初に鴉菩さんから受けた校正が一番印象的で、あそこから原稿に対する取り組みが変わったかな。
秋山 回廊に関わった四年間は、振り返ってみると確かに大きいですね。回廊を始める前、自分は小説という概念をかなり理解できているつもりでしたが。今は、まだ、きっと2%も理解できていないなと思ってます。
市川 そう簡単に極められるもんじゃないでしょう(笑)
星見 小説というより、「商品としての文章作品」について、ちょっと考えるようになりました。
秋山 売り物になる文章、ということですか?
星見 というより、「物語」だけじゃあ「商品」として読み手の手元には届かないんだなと。
雨街 それは恋空やら何やらとかへの皮肉ということで?
星見 いや、皮肉というより自嘲かな?
キセン 小説は、まあ、いいもんだよね。
星見 書いてるだけじゃ、足りないんだなーって痛感した数年間でした。
キセン 最初に回廊に関わったときは高校生だったのに、今や中学生だった遥さんも大学生です。
雫 さようならロリだった遥ちゃん。こんにちわレディの遥ちゃん。時の流れは残酷無惨。
恵久地 同人誌は書き手が自意識を発散できる場所として、商業誌とは隔絶した位置にあってもいいと思いますけどね。
男爵 むむむ、察するところ、90年代生まれの方のほうが多かったのですね! 回廊、恐るべし。
秋山 や、90年代生まれと言っても、二人か三人くらいかな……。
雫 おいおい、90年代生まれってことはアレか、オグリキャップとか言っても通じないのか!
芹沢 それどころか生まれた頃にはスーパーファミコンの時代だぞ。
星見 ゲームウォッチとか知らんのだろうなあ。
市川 リアルタイムで『バルーンファイト』で殺しあった俺の立場は!?
雫 確かにゲームウォッチはやってないやー。
星見 俺も歳を取ったなあ……死のうかなあ……。
雨街 今調べたら、生まれた年に『神々のトライフォース』が出ていたという(笑)
キセン まわりみんなが『クロノトリガー』をすすめてくる世代。
秋山 クロトリいいよクロトリ。
雫 『ライブアライブ』と同時進行だったなぁ
言村 これだけ居ても、回廊が代替わりできなかったのは、なんでだろー?
秋山 それは回廊七不思議のひとつですね。
市川 ファミコンの四角ボタンが取れて泣きを見た俺の立場は!?
秋山 自分は2コンのマイクが壊れて、泣いたことがあります。
星見 大抵はアダプターの付け根がイカレる。
男爵 やっぱり80年代は、鍵や葉っぱに思い入れがあるものです(しみじみ)
雫 ええ、鍵や葉っぱ、はいいものです。
芹沢 ええ。同人を『コミパ』ではじめて知ったってのもあるけど、鍵にも思い出が。
恵久地 DOS版で『雫』と『痕』しかやってないな。
雫 街の電気屋でフツーにエロゲー買えた時代が懐かしいぜ。
恵久地 メディアが萌を供給する時代じゃなくて、ユーザーが萌を発掘する時代が良かったですね。
男爵 それはなんだか分かります。記号化すると同時にメタ化した燃えうんぬんって、ナチュラルじゃないんですよね(笑)
星見 欲しい物があるなら、作り出す。これが職人の発想。萌えもまたしかり。
踝 萌えの過剰供給時代がこの四年で爆発しましたねぇ。
夏目 (入室)ここで、平成の初年度産駒が現れましたよ!
雫 なっちゃあああああああん!
夏目 でもまあ、平成生まれって何かと話が通じないって言われますね。まず、ゲームがスーパーファミコンから始まってすぐプレステでしたからね。
雨街 プレステは確か幼稚園のときに父親が買ってきたのを覚えている……。
秋山 プレステが幼稚園……!
芹沢 時代を感じて泣きそうになるぜ。
秋山 中学入試を終えて、プレイを始めた『FF7』の画質のなんと美しかったことか……。
三澤 PSが幼稚園て……時代の流れはかくも残酷なのか……。
市川 2000年を過ぎるまで、俺の現役マシンはファミコンでした。
三澤 PSすっ飛ばしてPS2まで、FCとSFCが現役でしたが?
市川 同志よ!(笑)
イサイ スーファミ持っている友達の家に、がんばって遊びにいった思い出。
夏目 ゲームのトラウマがドカポン世代。
雫 ウチではまだ現役だぞ『ドカポンIV』。
夏目 『ドカポン』とかガチで友情が壊れるので勘弁して欲しいですね。
雨街 確か当時はホラーゲームが死ぬほど苦手だったので、それに関係してそうな友達とは一切関わらなかったなあ。ということは数えるほどしか友達の家には(フェードアウト、微かな鼻をすする音)。
踝 『金田一少年の事件簿』と『DDR』をするためだけにPSを買った自分。
芹沢 SSとDCに走って泣きを見ましたが(非セガ信者)
市川 ここで『アトランチスの謎』と言ってみるテスト。
恵久地 スタートして左に行くと、死ぬゲームですね。
三澤 『アトランチスの謎』は、確か二階の箱にまだ眠っていたはず。
雫 謎なんて付くゲームは『ファイヤーエムブレム 紋章の謎』だけしかやってませんでしたぜ。
イサイ わりとゲームやってない俺、おいてけぼられまくり。
秋山 まず『ロマサガ2』をやりましょう!
イサイ プレステの『俺屍』と『ガンパレ』は心に残っているんだが。
夏目 完全に回廊の話じゃなくて、世代の話ですね!
恵久地 それで、今後の『回廊』はどうなるんですか?
■最終幕
秋山 さて、今後の回廊ですが……オンライン文芸マガジン『回廊』は第15号をもって休刊となりますが、文芸スタジオ回廊の発行しているメールマガジン『雲上』はなくなりませんし、『波紋』も活動を続けます。今日は体調不良のため欠席していますが、編集長の遥さんが『雲上』を、イサイさんが『波紋』を引っ張ってくれるはずです。
イサイ 『雲上』の胸が『回廊』の帰ってくる場所になるよ!
言村 あそっか、『雲上』残るんだっけ。
雫 『波紋』がある限り、嫌でも小説がかけまっせ(笑)
秋山 特に『雲上』に関しては、今後も月に3回の発行ペースを維持して、小説をはじめとした文章作品発表の場となります。なのでメールマガジンで連載小説を書きたい! と思われた方は、いつでもお気軽にどうぞ。
イサイ そういえば、あひるの人が『雲上』に何か書け書けとせっついてくれた気がするなー。
男爵 なるほど、メルマガさんもあったんですね。
キセン Nothing gonna change.
秋山 まあ、そんな感じで秋山が編集長の『回廊』はここで一回休みですが、他のふたつは引き続き走りますんでー。どうぞ、これからも文芸スタジオ回廊をよろしくお願いしますねー。
三澤 とりあえずは、お疲れ様でしたの言葉をかけさせていただきます。
秋山 ありがとうございます。
言村 『雲上』は回廊以上にフリーダムですので。
雫 「小説が書きたい! それを人に読んで貰いたい!」っていうマゾヒズム溢れる人がおられましたら、ぜひ『波紋』まで!
夏目 そういえば『雲上』でコラム連載したいよ、りっちー!
言村 なっちゃんのコラムは聞いてますよ。
夏目 近々、全体の予定と第一回の原稿上げるのでよろしくお願いします。コラムの中でなっちゃん久しぶりに小説書くぜ!
言村 お待ちしてますよ。ぜひぜひよろしく。
踝 なっちゃんのコラム、桂さんのコラムがあれば『雲上』は安泰ですね!
秋山 積読もね!!
踝 こっそり逃げようと思ったのに……嘘です冗談です(笑)
雫 なっちゃんの横でこっそり競馬コラムでもやるか。
雨街 書評ネタは有り余っているのですが…
秋山 『雲上』コラムの時代……始まったな!
雫 コラムの時代、来たる!(大魔王バーン)
秋山 雲上コラムを知るもの来たれ!
■閉幕
(1時間経過……)
キセン ここは夜更かしインターネットですね。
秋山 そう……です……ね。
キセン いつまでやるんですか?
秋山 最後のひとりが午前二時の使者に連れ去られるまで終わりませんけれど、ここらで解散にしておきましょうか。お疲れ様でした。
一同 お疲れ様でした。

