◆◆◆「特色」

“作者をつなぐ”オンライン文芸マガジン

 オンライン文芸マガジン『回廊』は2004年の創刊時より、作者のための雑誌であることをアピールするために「作者をつなぐ」という言葉を表紙に刻みつづけました。創作活動とは結局のところ、個々人がひとりで行うものであり、その作業は孤独ですし限界があります。その孤独をなんとかして癒すために、そして作者がひとりでは到達できなかった高みに導くために、『回廊』は生まれました。
『回廊』が提供するのは、交流と鍛錬の場です。

共同作業は足し算ではなく掛け算

 『回廊』では作者の書いた小説を、担当編集がチェックし、校正担当が誤字脱字を指摘し、イラストレーターが絵を描き、デザイナーがその絵を扉絵にし、編集班と制作班が雑誌のかたちにし、宣伝班が宣伝活動を行います。このようにひとつの作品を巡り、多くの人間が関係し、何ヶ月もかけて洗練させてゆくのです。その際、意見が衝突することも、途中で時間切れになって掲載できないことも多々あります。しかし、『回廊』が共同作業という手段を選択しているのは、これが作者にとっても作品にとっても最良の手段であると信じているからです。
 多くの人間が関わることで、その作品の完成度は二倍にも三倍にも跳ね上がります。

100万人のアマチュア作家のために

 時代に名を残しうるたった1人の天才作家は100人の大作家から生まれ、100人の大作家は1万人のプロの作家から生まれ、1万人のプロの作家は100万人のアマチュア作家から生まれる。もし、こんな方程式があるとするならば、100万人のアマチュア作家を育てることは、たった1人の天才作家を育てることに他ならないでしょう。『回廊』はこのピラミッドの底辺にいるアマチュア作家のために活動することで、全体のレベルを底上げすることに尽力します。
『回廊』で経験を積み、たった1人の天才作家となるのはあなたかもしれません。

読者には商業誌と同じレベルを要求してもらいたい

 プロの作品とアマチュアの作品を分ける最大の違いは「甘え」かもしれません。アマチュアだから許してくれるよね/アマチュアだから仕方がないかという「甘え」が、作者と読者の双方にあることで、アマチュアはもしかしたら成長の糧を失っている可能性があります。そこで『回廊』では、あらゆる類の批評を無制限に受け付けています。未だその技術はアマチュアの領域かもしれませんが、商業誌やプロの作品と同等の価値を期待し、また要求してください。
 本誌に掲載されている全作品の、忌憚なき批評を『回廊』は受け入れます。

進化を止めない挑戦しつづける姿勢

 『回廊』は創刊準備号から最新号にいたるまでの、すべてのバックナンバーを公開しています。これを順番に見ていただければ変化が如実に分かります。『回廊』は一瞬たりとも歩みを止めることなく、進化しつづけています。作品や誌面に寄せられた指摘をひとつずつ改善し、自ら気がついた課題を解決することで、『回廊』は絶えずいい雑誌への道を模索しています。
 初心を忘れず、現状に満足しない、それが進化を止めない『回廊』の流儀です。

作者と二人三脚で作品を作る、編集システム

 『回廊』では作品ごとに、担当の編集者がつきます。作者にはまずこの担当編集を最初の敵と仮想し、作品を書いていただきます。担当編集はこれを客観的な視点で読み、伸ばせるところがあればさらに伸びるようにアドバイスをします。作者はこれを受けて作品を書きなおしたり、逆に編集者を説き伏せたりします。この際、両者の意見の不一致により争いにまで発展することがありますが、『回廊』では両者共に「作品を良くしよう」という意識を持っているので議論の余地があると捉えています。また「雨降って地固まる」という諺にあるように、争いが終結したときには、担当編集は作者にとって最初の敵から最大の味方に転じます。

作品をさらに洗練させる、校正システム

 ひとつの作品は、三人以上の他の作者の校正を受け、校正班長の校正を受け、さらに編集長の校正を受けなければ掲載されません。どうして五回も校正を受けさせているかと言うと、誤字脱字を取りのぞくことは勿論ですが、それ以上に作者自らに校正してもらうことで「自分が小説を書くときも誤字脱字に気をつけよう」という意識を持ってもらうためと、不自然な箇所は徹底的に指摘してもらい、作者にその箇所の表現を再考してもらうためです。小説は自分で書くだけでなく、他のひとが書いた小説を読むことでも上達します。

商業誌に遜色のない誌面、PDF版

 『回廊』では印刷し、製本することで、すぐにでも雑誌のかたちにできるPDF印刷版を用意しています。こちらは手にとって読んでいただくことを追求し、読みやすさを考え抜かれています。また、ディスプレイ上でも読んでいただけるように、PDF閲覧版も用意しています。製本までしたくはないけれど、縦書きで読みたい方や、洗練された誌面を手軽に味わいたい方はこちらをどうぞ。

手軽に読めてアクセスしやすい、HTML版

 『回廊』がその本領を発揮しているのはPDF版ですが、より多くの方に読んでいただくためにHTML版にも気を配っています。フォントサイズや行間は勿論、行の幅まで計算しています。少しでも多くの批評や感想をいただくために、各作品ごとにコメント欄を用意していますし、トラックバックやブックマークも受け付けています。

テキストビューアユーザのために、TEXT版

 ディスプレイで小説を読むなら、やっぱりテキストビューア! という方のために、TEXT版も用意しております。こちらは、著作権の切れた作品を主に扱っているインターネットの電子図書館「青空文庫」のフォーマットに合わせていますので、ルビも括弧などではなくしっかり振られた状態で読むことができます。

“オンラインマガジンのパイオニアになりたい

 『回廊』の特色をかんたんに紹介しましたが、まだまだ全ての魅力をお伝えできていません。読者の見えるところ見えないところで、『回廊』は無数の努力を重ねています。そして現在、『回廊』はネット上には他に類を見ないほどに洗練された「交流と鍛錬の場」を提供することに成功しています。もっと多くのひとにこの空間を知ってもらい、もっと多くのひとにこの空間を利用してもらい、さらなる成長と発展を遂げたいです。
 『回廊』の活動に賛同していただける読者は、ぜひ回廊をご自身のサイトやブログで紹介してください。
 『回廊』の活動に賛同していただける作者は、ぜひ募集要項をご覧いただいたうえで『回廊』にご参加ください。
 『回廊』をオンラインマガジンのパイオニアにさせるのは、みんな、です。


(2007年1月20日 編集長)